2008.05.05 Mon
「オンリーワンを探せ!」 ブログネーム.三ツ星
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「オンリーワン」の探し方とは!?
【第1006回】
三ツ星のプロフィール
>かなり迷って自分でも決められません。
>だから受験の話をされるのがすごく辛くて焦ります。
ユウキちゃんからメールが来た。
彼女の悩みは進路選択だった。
家庭に学校にと、さまざまな悩みを抱えながらなので受験勉強に気持ちを割く余裕がなくなっているのだ。
僕はさっそくユウキちゃんの家に電話をした。
最初に出たお母さんとの短いやり取りの後、電話に出たユウキちゃんは思ったより元気そうだった。
「よ。メール見たよ」
「はい…」
「真剣に考えたい問題だよね。ちょっとお話ししようよ」
「はい、ありがとうございます」
ユウキちゃんはさまざまある大学の選択に決め手を欠いていた。
それでも人並み以上にはよく調べている子だ。彼女が調べたという情報を聞ききるだけで30分はたっぷり使った。
「しっかり調べたね!」
「はい、ありがとうございます。けど調べれば調べるほどよくわかんなくなっちゃって…」
「そうだよね…うん、そんなもんだよ」
情報収集は大切だけど、その目的があいまいだと情報の大洪水に飲み込まれてしまう。
「目的は…私に合う大学を探すことですけど?」
負けん気の強い子なので、ちょっとムッとしたような顔で言われる。しまった(笑)
「うん、そうだね。ごめん、ちょっと大ざっぱな言い方しちゃったね」
その後僕が話したのは、ユウキに必要な目的を絞ってもらう話だった。
「まずね、いつも家でネット使ってるでしょ?」
「はい」
「大学のHPも見たかな?」
「はい!」
「隅々まで見たの?」
「正直どこまで見たらいいのかわからなくて迷います」
「だよね」
ユウキには“見たいものを見る”という動機と行動がちょっと足りないと思った。
「じゃあさ、こうしてみたらどうかな…」
ネットで大学を調べても、どうせ自分に関係あるのはかなり一部分だけになる。
特に重要なのは学部のページぐらいだ。
「そこのさ、教員リストをよく見てごらんよ」
「教員リストって教授のリストですか?」
「そう。もう見た?」
「はい。けどよくわからなかったです…」
「あはは、そうだよね。じゃあ、こういう見方をしたらどうかな?」
大学の教員リストというのは、教授・準教授・講師などが担当講座とともに一覧化している。
「その中に興味が出てくるタイトルの講座があったら、それを担当している教員を調べてみるって方法なんだ」
大学の教員たちというのは、高校までのように学校内だけで活動している人は少ない。むしろ教えるのが本業だと考えている人は少ないのだ。
「大学の教員の活動は、執筆と講演というのもあるんだ」
「執筆って、本ですか?」
「そう。例えば、論文とか、一般向けのものを書いてる人もたまにいるよね」
最近話題になったものでいうと、『国家の品格』の藤原正彦教授(お茶の水女子大理学部)や『声に出して読みたい日本語』の齋藤孝教授(明治大学文学部)なんて人たちもいる。
「そういえば、よく大学の教授とかテレビに出ますよね」
「でしょ?」
つまり、ユウキちゃんにはこれから、気になる講座を担当している教員がいたら、その人の名前で検索してもらいたいのだ。
「そうするとね、病院のお医者さんとか陸上競技会の入賞者とか関係ないものもたくさん出るよ。それには気をつけよう」
「はい。そんなのもあるんですね」
「そう。あとね、調べてるうちにさらに広げていってもらいたいんだ」
僕が例に出したのは、『団体』『人物』『施設』だ。
まず、その教員の属している団体を調べることができるはずだ。
「これを調べるとさ、○○学会とか○×研究会といった業界団体の存在がわかるんだよね」
これがわかると、いわゆる業界地図のようなものが分かる。理解できるようならレポートなどに目を通してもいいかもしれない。
「そういうのを見ていると、その教員がよく組んで研究の発表をしてる『人物』とか出てくるかも知れない。師弟関係とか、とにかく目立つ人物が出てくる可能性は高いね」
その人の名前もまた別に検索してみるのだ。
「もちろん、●●研究所とか、いろんな『施設』もみえてくるはずだよ。例えば、留学提携先の大学とか研究機関との関係がここで見えてくるかもしれない」
「はい…」
「こういう調べ方をしているとね、興味のあるものだけどんどん検索していくでしょ?」
目的のある情報が集まる。
「そこで、初めていろんな大学にある同じ学部との差別化ができるようになるんだ。つまり、オンリーワン大学をここで見つけるって話だ」
「はい! 面白いと思います」
「でしょ? ありがとう」
そこで調べきらないことは、オープンキャンパスなりに行って直接質問してくればいいじゃんかと。
この場で解決はしなかったが、解決の仕方は見えたのでユウキは明るい調子で電話を切った。
さて、後は彼女からのレポート待ちというわけだ。
最近ポットごと持ち込んだ渋い緑茶をすすって一息ついた。
(その他のブログでも「教育の現場」を覗いて見て下さい♪)
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【第1006回】
三ツ星のプロフィール
>かなり迷って自分でも決められません。
>だから受験の話をされるのがすごく辛くて焦ります。
ユウキちゃんからメールが来た。
彼女の悩みは進路選択だった。
家庭に学校にと、さまざまな悩みを抱えながらなので受験勉強に気持ちを割く余裕がなくなっているのだ。
僕はさっそくユウキちゃんの家に電話をした。
最初に出たお母さんとの短いやり取りの後、電話に出たユウキちゃんは思ったより元気そうだった。
「よ。メール見たよ」
「はい…」
「真剣に考えたい問題だよね。ちょっとお話ししようよ」
「はい、ありがとうございます」
ユウキちゃんはさまざまある大学の選択に決め手を欠いていた。
それでも人並み以上にはよく調べている子だ。彼女が調べたという情報を聞ききるだけで30分はたっぷり使った。
「しっかり調べたね!」
「はい、ありがとうございます。けど調べれば調べるほどよくわかんなくなっちゃって…」
「そうだよね…うん、そんなもんだよ」
情報収集は大切だけど、その目的があいまいだと情報の大洪水に飲み込まれてしまう。
「目的は…私に合う大学を探すことですけど?」
負けん気の強い子なので、ちょっとムッとしたような顔で言われる。しまった(笑)
「うん、そうだね。ごめん、ちょっと大ざっぱな言い方しちゃったね」
その後僕が話したのは、ユウキに必要な目的を絞ってもらう話だった。
「まずね、いつも家でネット使ってるでしょ?」
「はい」
「大学のHPも見たかな?」
「はい!」
「隅々まで見たの?」
「正直どこまで見たらいいのかわからなくて迷います」
「だよね」
ユウキには“見たいものを見る”という動機と行動がちょっと足りないと思った。
「じゃあさ、こうしてみたらどうかな…」
ネットで大学を調べても、どうせ自分に関係あるのはかなり一部分だけになる。
特に重要なのは学部のページぐらいだ。
「そこのさ、教員リストをよく見てごらんよ」
「教員リストって教授のリストですか?」
「そう。もう見た?」
「はい。けどよくわからなかったです…」
「あはは、そうだよね。じゃあ、こういう見方をしたらどうかな?」
大学の教員リストというのは、教授・準教授・講師などが担当講座とともに一覧化している。
「その中に興味が出てくるタイトルの講座があったら、それを担当している教員を調べてみるって方法なんだ」
大学の教員たちというのは、高校までのように学校内だけで活動している人は少ない。むしろ教えるのが本業だと考えている人は少ないのだ。
「大学の教員の活動は、執筆と講演というのもあるんだ」
「執筆って、本ですか?」
「そう。例えば、論文とか、一般向けのものを書いてる人もたまにいるよね」
最近話題になったものでいうと、『国家の品格』の藤原正彦教授(お茶の水女子大理学部)や『声に出して読みたい日本語』の齋藤孝教授(明治大学文学部)なんて人たちもいる。
「そういえば、よく大学の教授とかテレビに出ますよね」
「でしょ?」
つまり、ユウキちゃんにはこれから、気になる講座を担当している教員がいたら、その人の名前で検索してもらいたいのだ。
「そうするとね、病院のお医者さんとか陸上競技会の入賞者とか関係ないものもたくさん出るよ。それには気をつけよう」
「はい。そんなのもあるんですね」
「そう。あとね、調べてるうちにさらに広げていってもらいたいんだ」
僕が例に出したのは、『団体』『人物』『施設』だ。
まず、その教員の属している団体を調べることができるはずだ。
「これを調べるとさ、○○学会とか○×研究会といった業界団体の存在がわかるんだよね」
これがわかると、いわゆる業界地図のようなものが分かる。理解できるようならレポートなどに目を通してもいいかもしれない。
「そういうのを見ていると、その教員がよく組んで研究の発表をしてる『人物』とか出てくるかも知れない。師弟関係とか、とにかく目立つ人物が出てくる可能性は高いね」
その人の名前もまた別に検索してみるのだ。
「もちろん、●●研究所とか、いろんな『施設』もみえてくるはずだよ。例えば、留学提携先の大学とか研究機関との関係がここで見えてくるかもしれない」
「はい…」
「こういう調べ方をしているとね、興味のあるものだけどんどん検索していくでしょ?」
目的のある情報が集まる。
「そこで、初めていろんな大学にある同じ学部との差別化ができるようになるんだ。つまり、オンリーワン大学をここで見つけるって話だ」
「はい! 面白いと思います」
「でしょ? ありがとう」
そこで調べきらないことは、オープンキャンパスなりに行って直接質問してくればいいじゃんかと。
この場で解決はしなかったが、解決の仕方は見えたのでユウキは明るい調子で電話を切った。
さて、後は彼女からのレポート待ちというわけだ。
最近ポットごと持ち込んだ渋い緑茶をすすって一息ついた。
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